ハンターハンターのキメラアント編での東ゴルトー共和国の首都ペイジンの王宮突入シーンでネテロがネフェルピトーに対して「そりゃ悪手だろ蟻んコ」というセリフの考察です。
状況としてはハンター協会の討伐軍と王直属護衛軍の戦闘の火蓋が切られた直後にあったセリフです。
実はこのセリフには3つの意味があり隠された伏線も張られていたのです。
このセリフの収録話はHUNTER×HUNTERのコミック25巻「No.264 突入④」での事です。
ちょっと意味がわかりにくいというか、不自然な感じもするセリフなので考察好きなら少し違和感も持つ人もいるかと思います。
言葉通りの意味
まず1つめの意味は単純に言葉通りの意味です。
ピトーの攻撃手段を軍儀の指し手(打ち方)に例えています。
軍儀、要するに将棋の指し手としては悪手(悪い手、悪い打ち方)だという意味です。
ピトーはネテロへの攻撃を優先して空中にジャンプしてしまいました。
他の選択肢としては地上で迎え撃ってもよかったわけです。空中にジャンプして攻撃にした結果として百式観音の攻撃を空中で喰らう事になってしまい王と分断されてしまいました。
ピトーの攻撃方法の選択は悪い手だというネテロの評価です。
唐突にピトーの攻撃を軍儀(おそらく将棋)の指し手に例えてるので、少しわかりにくい不自然な感じのセリフですが、ネテロは将棋を好んで打つ人物だったと思われます。
実はしっかり伏線も張られています。
ネテロは将棋の飛車と角行の駒を割符にして、ゴン、キルア、ナックル、シュートに渡しています。
抜かりないのない伏線の設定です。なのである程度、将棋の用語を知っていて詳しく読み込んで人は不自然に感じる事もなく、なるほど辻褄も合うし整合性のあるセリフだなとわかるわけです。
軍儀の伏線に関するヒント
2つめの意味として考察界隈では伝説となっている軍儀の伏線に関するヒントになっているという事です。
HUNTER×HUNTERのコミック23巻「No.264 6ー③」においてメルエムとコムギの軍儀の対局がありました。
ここでメルエムが名付けた離隠(はなれがくし)や孤孤狸固(ココリコ)という名前の戦法の名前の打ち方の内容が伏線となっていて、実はハンター協会の討伐軍とキメラアントの攻防の内容を表しているというものでした。
ハンターハンターの作品の最高峰の伏線の回収とネタバレがされた内容といえます。
にも関わらず、ほとんどの人はこの伏線と回収を気付けないくらいに隠された内容だったのです。
ネテロのセリフ「そりゃ悪手だろ蟻んコ」はこの伝説の伏線を気付いてもらうヒントとなっているという事です。
ネテロがピトーの攻撃を軍儀(ネテロとしては将棋)の指し手として悪手だろというヒントを出す事で、ハンター協会の討伐軍と王直属護衛軍の攻防が軍儀と関連付けされているんだよというネタバレ的なヒントになっているという意味があったわけです。
このヒントがあってもほとんどの人は軍儀の伏線は気付けなかったと思います。
考察ブログや5chなどの掲示板でネタバレを聞いて初めて、そんな隠された伏線と回収があったのかと知った人がほとんどです。
実はハンターハンターには伏線が張られて回収されたのにそれに気付いてない埋もれたネタバレが本当にたくさん存在しています。
ラストシーンの描写の伏線
3つめネテロのセリフがキメラアント編のラストシーンの描写に繋がる伏線になっているという事です。
「そりゃ悪手だろ蟻んコ」
というセリフは
「そりゃ握手だろ」
「蟻(メルエム)」
「ん(と)」
「コ(コムギ)」
という暗喩的な読み変えで、メルエムとコムギが最後は握手するという伏線になっているという事です。
そしてラストシーンでのメルエムとコムギの握手のシーンがHUNTER×HUNTERのコミック32巻「No.339 静寂」で描かれています。

(C)冨樫義博/集英社 引用:ハンターハンター32巻
悲しい結末となりましたが、コムギとメルエムの握手でキメラアント編は終幕を迎えたのです。
まとめ
どうでしょうか?ネテロのセリフの伏線に気付けましたでしょうか?
言われてみてあ~そうだったんだと思うかと思います。
実はこのラストシーンの描写にも、さらに2つの考察が存在します。
コムギとメルエムの握手の描写と軍儀の駒の「帥」と「忍」についてもまた隠された設定やメッセージが実は込められているのです。
北朝鮮がモデルとなっていた東ゴルトー共和国のストーリーにおいてコムギとメルエムの最後の結末は悲しい形で終わりました。
もしかすると現実世界においてコムギの元ネタのモデルとなっている13歳で北朝鮮に拉致された日本の女の子(コ)の横田めぐみさんの状況が好転していれば、ハンターハンターのキメラアント編のエピソードの内容やラストシーンの描写も違ったものになっていたのかもしれません。
