ハンターハンターのキメラアント編(通称:蟻編)でストーリーの締めをするための役割を持って登場した最重要キャラともいえるのが元師団長だったウェルフィンです。
狼の容姿で見た目はかなりかっこいいです。
最後まで生き残った師団長の1人です。
人間だった頃はNGLの王だったジャイロと同じように幼少期に暗い過去を持ち、お互いに不幸自慢をしています。
前世ではイカルゴとも仲間でした。
ハンターハンターのキャラの中での立ち居地としては悪知恵の働く策士系のキャラです。
プロフィール
HUNTER×HUNTERのコミック20巻「No.206 勝負」にて生き残っている主要なキメラアントの一覧の中にウェルフィンがいました。
- 職業:師団長
- 年齢:1歳未満
- 前世の年齢:30代(推定)
- 前世の名前:ザイカハル
キメラアントの師団長の中では最後まで生き残ったわけですが、最初に自ら王を目指した旅に出た後はハンターに追われて東ゴルトー共和国の護衛軍を頼っています。
ウェルフィンの壮大ともいえる伏線となっていた名前が明かされたのはHUNTER×HUNTERのコミック25巻「No.261 突入①」です。
名前をもった3名の部下がいます。
「タラゲッテ」「インザキ」「マエノレ」の3人の戦闘兵です。
ちなみにフェルフィンは狼の遺伝子を多く引き継いでいるので鼻が利きます。匂いで対象の追跡が可能なのでゴンと同じかそれ以上の鼻を持っているはずです。
念能力
ウェルフィンは名称をもった念能力を持っています。系統に関してはおそらく操作系か具現化系の能力者です。
卵男(ミサイルマン)
念で具現化したミサイルを放ち、相手の体内に「黒百足(クロムカデ)」を植え付けるための能力。
①「対象者(ねらい)」を定め
②「質問・命令(タマ)」を込め偽ったもの逆らった者がいた場合
③攻撃が開始される
「対象者」はウェルフィンが見えてなかったり、意識してなくても発動は可能。
一度発動すれば命中するまで対象者を追い続けます。おそらく追尾性はナックルのポットクリン並かと思われます。
黒百足(クロムカデ)
黒百足(クロムカデ)は念能力によって生み出された生物です。
卵男(ミサイルマン)の攻撃を受けることによって植えつけられます。
卵男(ミサイルマン)の攻撃自体はダメージを受けません。
黒百足(クロムカデ)はウェルフィンの命令に背いたり、危害を加えようとすると最悪の激痛を伴いながら最後は体を突き破り命を奪う能力です。
ウェルフィンへの反抗心を糧に成長する生物です。
名前の由来やアナグラム
ハンターハンターのキメラアント編で人と蟻との戦いを終わらせるために存在した最重要キャラがウェルフィンなのですが、実は名前が伏線として張られていたわけです。
ウェルフィンの名前の由来はアルファベットにするとよくわかります。
「well fin」となります。
アナグラムというわけではないんですけどね。
そして「well」は英語で「上手に」という意味があります。
さらに「fin」はフランス語で「終わり」という意味です。
ということでウェルフィンは上手にとかよく終わらせるという意味で名前が付けられていたのです。
「well」もフランス語で「良く」などの意味なのでフランス語だった可能性もあります。
ちなみに「fin」は英語でもありますが、まったく意味が違って「ひれ」や「水かき」です。
「fin」って映画の最後に出たりしますよね。
「フィン」って発音しますけど、フランス語の発音的には「ファン」のようです。
ただウェルフィンがウェルファンとかで登場していたら隠された伏線がネタバレした危険性があるので「フィン」じゃないとまずかったはずですね。
ストーリーのネタバレ
キメラアントの女王が死んだ後は自ら王になろうとして旅立ったウェルフィンでしたが、ハンターに追われてしまったようで東ゴルトー共和国にいました。
そこで裏の総帥だったビゼフ長官を利用して影の王になることを目論見ます。
討伐軍のハンター達とは宮殿内で遭遇していますが、戦ったのは元NGLの仲間だったイカルゴでした。
命を懸ける覚悟を持っていたイカルゴに負けた後は人間だった頃にジャイロと過ごした記憶を懐かしく思います。
そしてイカルゴの頼みを引き受ける事になります。
コムギとナックルとメレオロンの人質交換のためにメルエムへのメッセンジャーとなりました。
ただし王の円に触れて敵意を見抜かれ死の瀬戸際まで追い詰められます。
ここであの物語を終わらせるための伝説の一言が出ます。
それは「コムギ・・・?」のセリフでした。
ハンターハンターのキメラアント編における自分の名前に込められていた役目をここで果たしたのです。
自分の死を予感したウェルフィはこの時に見た目が変貌しています。
百余年の年月が過ぎたかのように一瞬にして見た目が老化しました。
ただメルエムからは感謝されて人と生きるようにと命は助けられました。
生き残ったウェルフィンはジャイロを探すためにビゼフ長官やヒナと共に流星街へ旅立ちました。
ウェルフィンの感想
ウェルフィンは猜疑心が非常に強い小悪党キャラだったので初めてキメラアント編をコミックで読んだ時は単なる雑魚キャラのように思っていました。
ただハンターハンターの考察ジャンルを知ってこのブログを立ち上げた後はさすがに感想は変わりました。
小悪党というのは変わりませんが深いキャラだと思います。
ゼノが「心滴拳聴」を例にして語っていた時間間隔の矛盾に掛かったたくさんあった伏線の回収も締めはウェルフィンだったというのも振り返ってみれば奥が深いキャラだったんだなと思います。
そしてキメラアント編におけるメルエムの真の覚醒の瞬間へと導いたのがフェルフィンでした。
なぜ死の瀬戸際に追い詰められたウェルフィンがメルエムの前で「コムギ・・・?」と言えたのかなどは、ハンターハンターの作品を考察していないと、すぐには理解しにくいかと思います。
そしてあの瞬間には他にも伏線の回収がありました。
まとめ
ハンターハンターの蟻編における最重要キーマンとして登場していたウェルフィンですが、名前の由来を知ってないと単に猜疑心の強い小悪党ですよね。
しかもメルエムに食べられて殺されそうになった時に何で「コムギ・・・?」と言えたのかも伏線のネタバレや考察を知ってないとわかりにくいですよね。
テレビアニメ派の人は理解しにくそうですね。
とはいえハンターハンターのキメラアント編はテレビアニメでも泣ける話だと泣いた人が多かったようです。
考察ジャンルの世界を知るとハンターハンターは何倍も面白さが増しますのでテレビアニメも2回目を見るとかもありかもしれませんね。
ウェルフィンがジャイロを探しに流星街へ向かった伏線はぜひ回収して欲しいなと思います。