ハンターハンターのキメラアント編(通称:蟻編)で伏線が張られて謎が残ったままになっているのがNGLという自治国の王として君臨したジャイロです。
ジャイロが王として君臨していたNGLはネオグリーンライフという団体の略称で機械文明を全て捨てて自然の中で生活しようとしています。
ただし国としての裏の顔は犯罪国家でした。
自然保護区というカモフラージュをして、実際は巷で流行している飲むドラッグ(違法薬物)D2(ディーディー)の製造をしています。
そのNGLのボス(すなわち王)がジャイロだったわけですが、カイトがその存在を知っているほど有名な危険人物です。
カイトは「逃げたか喰われたかいずれにせよ厄介だな」というセリフを残しています。
かなり深そうな伏線が張られたようにも見えて謎が多いジャイロですが、生まれ(出生)に関しての話がわざわざ描かれています。
プロフィール
HUNTER×HUNTERのコミック20巻「No.203 ジャイロ」の最後のページで元NGLの影の首領(ドン)としてフード付の防寒着を被り容姿がわからない形にて初登場しています。
- 職業:なし(元NGLの王)
- 年齢:1歳未満
- 前世の年齢:30代(推定)
初登場の時には人間としては一度死んでキメラアントとしての登場となっています。
ジャイロは0歳から12歳までとある飯場で育っています。
飯場(はんば)とは鉱山労働者や大規模な土木工事や建築現場での作業員用の給食および宿泊施設です。
飯場(はんば)あまり清潔感はなく、ガラが悪い場所というイメージもあるようなんですが、ハンターハンターの作品内でも同様な感じで描かれていました。
男手1つで父親に育てられているので母親は死別してそうです。
父親からはひどい折檻(せっかん)を受けた事があったようですが、小さな頃のジャイロにとっては父親が神のような存在で尊敬していました。
12歳で父親の頭をハンマーで殴って金を奪って飯場を去っています。
その後9年後にNGLを設立して、さらに9年後に国家となり王となっています。
という事は30歳にて王となったという事です。
王となった後にどれくらい期間があったのかはわかりませんが、NGLにキメラアントの女王が漂着し国内に巣を作ったために住民や、裏の顔の犯罪国家の構成員と共に襲われて一度は死んでいます。
ただし強靭な意志がキメラアントの女王の命令を一切受け付けずに自ら行動する事を可能にしています。
念能力
ジャイロの念能力は不明です。
王や王直属護衛軍の3人以外はラモットの選別で念能力に目覚めています。
ジャイロは特別な存在なので、既に念能力を習得済みの可能性はあります。
技に関してもまだ未定の状況です。
名前の由来やアナグラム
ジャイロに関する名前の由来やアナグラムについてですは明確なものがあります。
野球の変化球の中にジャイロボールという種類の変化球が存在しています。
冨樫義博先生はどうやら野球が大好きのようです。
変化球にまつわる名前が付けられたキャラは他にもいて、ジャイロボールに関しては魔球ともいわれる球種のため何か特別な伏線があるかもしれません。
野球の変化球の名前が付けられたキャラがこちらです。
ストーリーのネタバレ
ジャイロの初登場は既に一度死んでキメラアントとして生まれ変わった後に街を歩いているシーンでした。
ゴンとキルアがナックルとシュートを倒して割符を手に入れるためにビスケに修行をつけてもらっていた街です。
少年時代には父親から折檻を受けて悲惨な過去を持っています。
そして尊敬していた父親の本当の正体や真実を飯場の青年に告げられ、父親が全く自分に興味がない事を悟ります。
12歳で父親をハンマーで殴って殺し、その後はNGLを設立し王となっています。
その後NGLはキメラアントに襲われているのでジャイロは一度死んでいます。
キメラアント編では蟻に生まれ変わったウェルフィンやイカルゴが元部下であり仲間だった事が本人達の口から語られています。
生き残ったウェルフィンはジャイロが流星街にいるだろうという事でヒナとビゼフと共に自分達も向かっています。
もしかすると流星街は今後大きくストーリーに関わってくるのかもしれません。
ジャイロの感想
ジャイロに関しては登場シーンも少なく伏線が張られた状態で謎も多いので初めてハンターハンターの作品を読んだ頃には全く何も感じてなかったように思います。
父親はろくでもない人間だなとかくらいは思っていたかもしれません。
とはいえ子供の頃から重労働してるって相当にきつい人生ですよね。
HUNTER×HUNTERのコミック20巻「No.204 ジャイロは」で数ページを使っての生い立ちが描かれています。
何年も経って読み返してみると冨樫義博先生がよくこんな設定のお話を思いつくなと驚きます。
何かの作品の似たようなストーリーや設定を参考にしたか、自分自身の体験とかでないと、なかなか思い浮かばない設定のような気がします。
冨樫義博先生の作品の幽遊白書に出てきた「黒の章」のビデオテープなんかも人間の深い闇が録画されていましたよね。
でも確かに中世ヨーロッパの魔女狩りなどの実話や拷問器具などの存在を考えると人間は平気で非人道的な事が出来る事は証明されています。
現実社会においても社会の闇の中では同じような事が行われているのでしょう。
一見日本のように平和な国に見えても裏社会は存在しますし、独裁政権などの国では暗殺なども普通に行われています。
特に日本は腐敗した汚染官僚と無能な政治家によって国家犯罪が隠蔽されてきた国のように思えます。
今ハンターハンターの作品を見直してみると、ジャイロは12歳まで飯場で過ごしているのでゴンがハンター試験を受けた年齢と同じなんですよね。
何か深い対比描写とかが今後あるのかもしれません。
まとめ
ハンターハンターのキャラの中で、あまりにも深い伏線が張られたジャイロについてわかっている範囲でまとめてみました。
今後どのようなストーリーが描かれるのかが非常に気になります。
今後ジャイロが活躍するのかは気になります。
ただそれはゴンやキルア達、もしくは世界の危機が訪れるという事でハンターハンターの作品の内容は暗いお話になるかもしれません。
全体的な世界観は暗黒大陸編にてかなり今までの伏線が回収されていきそうなんですが、ジャイロに関しては世界観とはあまり結びつきそうにないんですよね。
ただ冨樫義博先生のもっている人と王と神についての思想とは深く関係しそうです。
もう一つ気になるのが冨樫義博先生の年齢的な体力や、週刊連載の休載率を考えるとジャイロの伏線が綺麗に回収されて作品が素晴らしい形で完結する事が出来るのかという事です。
暗黒大陸編もかなり盛りだくさんなのでその後までうまく描かれるのかなという事です。
とはいえ孤高の天才漫画家を信じて期待して待ってみたいと思います。
ジャイロに関してはもう少し掘り下げて正体や伏線を考察してみました。