ハンターハンターのキメラアント編で人と蟻との戦いを良い形で終わらしたメルエムがコムギの事を思い出すシーンがあります。
メルエムがコムギの記憶を取り戻したのはキーパーソンとしては最重要キャラともいえたウェルフィンの一言がきっかけでした。
ウェルフィンの「コムギ・・・?」の一言です。
この時の描写はHUNTER×HUNTERのコミック30巻「No.313 一言」で描かれています。
まるで次元が移動したかのように背景が様々な額に入れられた絵となっています。
このシーンで回収された伏線などについて考察していきます。
全てを照らす光
蟻の王は母親であるキメラアントの女王にメルエムという名をさずかりました。
そしてメルエムという名前には「全てを照らす光」という意味が込められていました。
ウェルフィンの「コムギ・・・?」の一言で記憶を取り戻し真の覚醒を遂げたメルエムです。
メルエムはコムギの「全てを照らす光」だったのです。
目の見えない暗闇の中にいる少女を照らす光です。
私はかつて何年も前にハンターハンターの作品を読んだ時にはこの事に全く気づいていませんでした。ハンターハンターファンの深い考察をされる方や人間の愛について読み解く力がある皆さんはすごいなと思います。
このシーンの中央に描かれた絵を見てください。
まさに「光」を表している描写です。
そしてメルエムが真の覚醒を遂げ記憶を蘇らせたのは「コムギ・・・?」の一言だったのです。
キメラアントの女王の使命
キメラアントの女王は自分の使命を全うする事ができたと満足して死んでいきました。
使命とは王を生み旅立たせるという事です。
NGLから東ゴルトー共和国に旅立たせるという事です。
王であるわが子にはメルエムという名を授けて「全てを照らす光」という意味を持たせていました。
キメアアントの女王の最後の言葉は深い意味で伏線が張られていたように思います。
「あの子に伝えて・・・私の・・・かわいい・・コ」
最後の「コ」はおそらくですが「コムギ」に掛かっていたのだと思います。
北朝鮮がモデルとなっている東ゴルトー共和国で目の見えない暗闇にいる少女を指していたのではないのでしょうか?
ハンターハンターの作品が作られる前から作者の冨樫義博先生が願った想いである「奪われた同胞の緋の眼」を取り戻すという事とも関係するのじゃないのかなと私は感じました。
レイナの帰郷
キメラアント編は母子愛が描かれています。
NGL(日本)でレイナの母親はキメラアントに子供を奪われました。
姿は変わってしまいましたが人間狩り(拉致)にあってしまった子供に再会することができました。
レイナは東ゴルトー(北朝鮮)にヒナと共に行ったわけですが、生き残って母親に再会する事ができたのです。
キメラアントの女王の母親としての使命と願いがこのストーリーには込められていたのだと私は考察しています。
影の王を目指したウェルフィン
ビゼフ長官を利用して影の王になろうとしたウェルフィンでしたが、王にはなれませんでした。
しかし奇しくも光の王となるはずだったメルエムを覚醒させました。
そしてメルエムも光の王にはなれませんでした。
でも自分がコムギの闇を照らす光として生まれてきたんだという事を知ることができました。
キメラアント編ではゴンとメルエムの二人は「光」として描かれていました。
メルエムとコムギは光と闇で対比された設定がありました。そしてそこに慈愛による対比描写が描かれています。
「光」と「影」で対比されていたゴンとキルアのように影の王を目指したウェルフィンが、光の王になる可能性のあったメルエムを導いたいう深い設定がされていたのかもしれません。
スピリチュアル的な描写
メルエムがウェルフィンの「コムギ・・・?」の一言で記憶を取り戻したときの描写にはいろいろな絵が描かれています。
中央の絵はメルエムがコムギを照らす為の光である事の伏線が回収されていたのです。
その他の描写もいくつか見てみたいと思います。
薔薇(バラ)の絵
左下の絵は薔薇(バラ)の絵になっているので、貧者の薔薇(ミニチュアローズ)の事を指しているのかもしれません。
ただメルエムが光に気づいたときの描写なので花言葉としてに違った意味が込められている可能性もあります。
薔薇(バラ)の花言葉は色や本数によって意味が変わります。
全体的には愛や美の意味が込められています。
もしこのバラが白い色であれば「心からの尊敬」などの花言葉があります。
蜘蛛と蝶
左上の絵には蜘蛛と蝶が描かれています。
蜘蛛とえいえば流星街で結成された幻影旅団があります。
クラピカが取り戻そうとしている「奪われた同胞の緋の眼」とも関連しそうです。
蝶に関してはプフが蝶の遺伝子を多く含んだキメラアントでした。
蝶には幸運の前兆であるというスピリチュアル的な意味もあるようです。
宇宙
右下の奥に描かれているのは壮大な宇宙の絵です。
スピリチュアルと宇宙は関係していて波動エネルギーなどの言葉なども聞いた事があるかもしれません。
コアラのキメラアントの懺悔でも宇宙についての概念や魂について語られていました。
この懺悔の時にはメルエムの「光」を表す絵と同じ描写がありました。
まとめ
メルエムは記憶を取り戻した後にパームからコムギの居場所を教えてもらい生涯で最後となる軍儀での対局をする事になります。
壮大な伏線が張られていたコムギとメルエムの軍儀でしたが、その先には「4-6-2 忍」という「死路にコムギ」という伏線の謎も解き明かされていく事になります。
北朝鮮がモデルとなっている東ゴルトー共和国にいた目の見えない暗闇の中にいた女の子は一体誰だったのでしょうか?
奪われた同胞の緋の眼。
奪われた同胞の日本のメ・・・・・
私は新潟出身の13歳の女の子がモデルになっていたんじゃないのかなと考察しました。