ハンターハンターの暗黒大陸編で大きな伏線の回収がされそうなのがクラピカの同胞の奪われた緋の目のいきさつですが、カキン帝国の第4王子ツェリードニヒがパイロの頭部とセットになった緋の眼を所有しているとなれば今まで隠されていた全ての謎が解けていくはずです。
そして実際にHUNTER×HUNTERのコミック33巻「No.349 蠱毒」にて第4王子ツェリードニヒが1枚絵で深々と腰掛ける椅子の後ろに並べられた標本の中にパイロの頭部(生首)が飾られていました。
まず間違いなく頭部とセットになったパイロの緋の眼です。
これはクラピカがネオンの護衛に就くための試験で合格するために提示されたリストに記載されていたものです。
HUNTER×HUNTERのコミック8巻「No.067 人体収集家の館①」での事です。
「死後 緋色で定着したもの 頭部とセットがベスト 入手難易度A」
とありました。この時の伏線が回収され始めたのだと考察できます。
クラピカの宿敵は幻影旅団のクロロと思われていましたが、もしかすると幻影旅団とクルタ族を争わせたのはツェリードニヒの可能性も出てきたわけです。
そしてツェリードニヒとパイロとクロロには歴史的に実在した人物のモデルがいます。そしてクルタ族と幻影旅団の争いの元ネタは宗教が絡んできているようです。
昔は残酷なギロチンが普通でしたし、日本でも戦国時代までは敵将の首を手柄にしてました。
そして宗教画には首だけ描かれている作品も多いわけです。
クルタ族の元ネタ
ハンターハンターの作品内には宗教や政治など現実社会に絡めた設定がたくさん存在してるわけですが、虐殺されたクルタ族の元ネタを深く調べてみると大元の話はユダヤ教とキリスト教の宗教問題のようです。
これはツェリードニヒの元ネタとなっている人物を予想というかアナグラムを考えた時にイエスキリストだと気付いた事がきっかけです。
これをベースにして歴史上の登場人物を冨樫義博先生の解釈でアレンジした上でハンターハンターの作品にぶち込んできている感じですかね。
なおこれは私の考察ですが、ユダヤ教とキリスト教の問題と北朝鮮と日本の問題がリンクするような形になっているんじゃないのかなと考えています。
失われた同胞の緋の眼
これは「連れ去られた同胞の日本のメグミさん」を表すアナグラムなのではないのかなと考えています。実際にクラピカのモデルは風の谷のナウシカに出てきたオームである事は作品の中で明言されています。
HUNTER×HUNTERのコミック11巻で作者である冨樫義博先生が公式コメントがあります。
そして宮崎駿監督の作品である「風の谷のナウシカ」では王蟲(オーム)は大事な群れの子供を傷つけられて、連れ去られた事によって目を赤くして怒りを表していました。
ツェリードニヒがパイロの頭部とセットになった緋の目を所有する事に関係する歴史上の登場人物の関係図は下記になっています。
- ツェリードニヒ ⇒ イエス=キリスト
- パイロ ⇒ パウロ(サウロ)
- クロロ ⇒ ネロ
予想している考察としてクロロに関しては少し自信はないです。
歴史的事実
過去の多くの歴史とは捏造されていてり、なおかつ歴史書の解釈の仕方で大きく見解が異なるので確かな事はわかりませんが、調べてみた内容を中心にイエス=キリストとパウロとネロの関係をみてみたいと思います。
イエス=キリスト
イエス=キリストはユダヤ人でしたがユダヤ教の教えと違った行動をするあさましく優越感にひたる感じのユダヤ人を批判していたようです。
おそらくというか明確にイエス=キリストは覚醒者でした。
そしてキリスト教が誕生したわけです。
これって後にキリスト教の教会がお金とか愛人とかで腐敗したわけで、結局は同じ事がくり返さているんですよね。
歴史はくり返すです。
コアラのキメラアントは「くり返しちゃだめだ」と言っていました。
私も同じように思います。
パウロ
次にパウロ(ユダヤ名:サウロ)ですが元はユダヤ教徒であって、キリスト教徒を迫害していました。
そんな中で「サウロ、サウロ、なぜ私を迫害するのか」と天からの光とともにイエス・キリストの声を聞いたらしくパウロはその後、目が見えなくなったようです。
アナニアというキリスト教徒が神のお告げによってサウロのために祈るとサウロの目から鱗のようなものが落ちて目が見えるようになったという逸話があります。
パウロはこの経験でユダヤ教からキリスト教に改宗しています。
今まで散々迫害していたキリスト教徒に受け入れられるまで、逆にユダヤ教徒に命を狙われたりもしていたようです。
ネロ
最後にネロですが、ローマ帝国による最初のキリスト教徒弾圧を行ったとされる暴君でパウロを斬首しているんですよね。
クルタ族と流星街とを紐づける歴史的な元ネタとなる人物が3人いるわけです。
ツェリードニヒを取り巻く関係性
ツェリードニヒがイエス=キリストだとするとパイロの首を所有しているのって冨樫義博先生がどういう風に歴史を解釈をして、そしてどのようにハンターハンターの作品で表現するのかがとても気になりますね。
ツェリードニヒとパイロは歴史的に見るとキリスト教とユダヤ教でそれぞれ対立していた2人だったわけですが、イエス=キリストの死後にパウロはキリスト教に改宗してある意味では仲間となっているんですよね。
でもハンターハンターではツェリードニヒは生きていますし、パイロは死んでいます。
パイロについて
パイロは目と足が不自由だったわけですが、これは崖から落ちそうになったクラピカを助けようとした時の怪我が原因です。
歴史上のパウロとともに目が見えなくなるという事に関して共通点があります。
そしてパイロと接点のあるプロハンターを目指していたシーラはアイルランド語で「盲目」を意味するんですよね。
何かとてつもない謎と伏線が設定されている気がしますよね。
クロロについて
クロロがキリスト教に関係してきたのは名前の由来的にもヨハネ黙示録にある獣の数字「666」を「966」にして背中に逆十時の描かれたコートを愛用しているからです。
そしてHUNTER×HUNTER9巻「No.074 9月1日③」でクロロのセリフからキリストに関係するセリフが飛び出します。
クロロ「それにオレの考えじゃユダは裏切り者じゃない」
これ多分ですけど冨樫義博先生の歴史的解釈が含まれてますよね。笑。
この感じだと反キリストっぽくも聞こえるわけですが、実際のところはどういった意味のセリフだったのかの答えは出ていません。
そして歴史上ではネロがパウロの首をはねているので、クロロがパイロの首をはねた可能性はあります。
それが何故かツェリードニヒの手に渡っているという設定をどう繋げるのかというのが非常に気になるところです。
ツェリードニヒは人体収集家なのでクロロがオークションで売ったものを競売で手に入れてる可能性もあります。
まとめ
という事でツェリードニヒがパイロの頭部がセットになった緋の眼を所持しているのは歴史的事実にもある程度リンクした設定があって必然ともいえるわけです。
ハンターハンターの暗黒大陸編が終わる頃には全ての謎が解けているはずです。
クラピカの宿敵はツェリードニヒになるのかクロロになるのかもドキドキします。
幻影旅団で謎なままの元8番の団員も絡んでくるかも知れませんし、劇場版HUNTER×HUNTER 緋色の幻影で出てきた緋の眼を集めていたオモカネも設定上は繋がっているかもしれません。
連載が再開されるのを祈るしかありませんね。