ハンターハンターの作品の中でジンがゴンに言った名言とも言える「大切なものはほしいものより先に来た」の意味について考察していきたいと思います。
このセリフの意味や真意、伏線の回収に気付くまではかなり時間がかかりました。
この意味を理解するのは本当に難しい内容だと思います。
いくつかの意味が込められいるのとミスリードではないと思いますが、「もの」というのが「者」と「物」に分けて考える必要があります。
そしてこの「大切なものはほしいものより先に来た」というジンのセリフは伏線の回収にもなっているという事を理解しないと本当の意味にはたどり着けません。
まずは張られた伏線とジンの想いなどについて説明していきます。
セリフに込められた伏線
まずは「大切なものはほしいものより先に来た」のセリフが伏線の回収、もしくは伏線の回収に繋がる名言という事で、最初に張られた伏線は何だったのかという所から解説していきます。
このセリフの伏線は同じくジンがハンターになる理由をミトさんに語っているシーンでのセリフが該当します。
HUNTER×HUNTERのコミック8巻「No.065 ジンについて」でのセリフが語られています。
ミト「ハンター?」
ジン「ああ」
ミト「島でちゃうの!?なんで?」
ジン「欲しいモノがあるんだ」
サトツのゴンへのセリフとジンのゴンへのセリフから「欲しいモノ」とはルルカ遺跡という王墓の発掘であったと判明していますが、これは本当の意味での伏線回収ではないと私は考察しています。
まずはジンがハンターになった理由とハンターハンターの作品に込められた深い信念を関連づけていきます。
ジンがハンターになった理由
ジンがハンターになった理由はルルカ遺跡の王墓の発掘作業という事になっていますが、これは建前で実際にジンのセリフからは別の事が読み取れます。
ジン「欲しいモノがあるんだ」
これはモノと表現していますが、「物」と「者」と読み取れるわけです。
私はジンが探しているのは「者(モノ)」すなわち「人」であると考察しています。
そしてこれは伏線の描写でも明確に描かれているのです。
HUNTER×HUNTERのコミック8巻「No.065 ジンについて」での描写です。
小さい頃ミトさんがくじら島で迷子になっていたのをジンが見つけて家に帰してあげるのもモノは「人」であるとの根拠です。
これは後にわかって2018.10.18に追記していますが、ルルカ遺跡という王墓の発掘にもしっかりとした意味がありました。
小さな女の子を見つける伏線
迷子になった小さな女の子を見つけて家に帰してあげるというのがジンがハンターになった理由として隠れた伏線になっているのです。
おばあさんのセリフにも深い意味があります。
おばあさん「まるで隠れているんじゃないかってくらい」
このあたりはキメラアント編の軍儀にもかかってきます。
弧孤狸固(ココリコ)や離隠(ハナレガクシ)とつながっているという事です。
コムギがイカルゴやパームに隠されたのと、パームがキメラアントに捕らえられた(拉致された)のと関係しているわけです。
すなわち非人道的な北朝鮮によって拉致された女の子を見つけて故郷に返してあげるという伏線になっているという事です。
奪われた同胞の緋の眼
ハンターハンターの作品全体が北朝鮮の拉致問題を解決したいという信念で出来上がっているという事です。
「奪われた同胞の緋の眼」とは「奪われた同胞の日本のめぐみ」のアナグラムになっているわけです。
13歳で非人道的な北朝鮮に連れ去られて日本の女の子です。
13歳で新潟から連れ去られた横田めぐみさんです。
故郷の日本に帰れることをずっと祈って助けを待っている女の子です。
最終的にジンがハンターになった理由である「欲しいモノがあるんだ」のセリフが「大切なものはほしいものより先に来た」に繋がっていくわけです。
回収された伏線の意味
では「大切なものはほしいものより先に来た」が小さな女の子を見つけて家に帰してあげる事や、北朝鮮の拉致問題を解決する作品全体のメッセージとどう結びついて伏線が回収されたかを説明しています。
これは非常に複雑に読み解かないと理解するのは難しく、正直いって私も長い間わかりませんでした。
もの(物)ともの(者)を上手く分けないと話が見えてきません。
ゴンとジンの会話を上手く補完しつつ伏線の意味を読み解き回収させていきます。
HUNTER×HUNTERのコミック32巻「No.338 樹上」での会話です。
ゴンとの会話
ゴン「ジンが欲しいもの(物)ってなに?」
ジン「今目の前にないもの(者・人)だな」
ゴンは「物」で聞いているわけですが、ジン(冨樫義博先生)の本位は「者(人)」で答えようとしているわけです。
ジン「オレはいつも現在オレが必要としているもの(者)を追っている。」
ジン「実はその先にある『本当にほしいもの(物)』なんてどうでもいいくらいにな。」
ここでの「ほしいもの」はサトツに語らせたお金あたりを表現しているのかもしれません。
ここで急に物に焦点が当たり、伏線の回収のされ方がわかりにくくなります。
本当にほしいもの(者)とは最終的に奪われた同胞の緋の眼や、探し出して家に帰してあげる小さな女の子でないと全てが繋がらず伏線が回収されないからです。
ジン「大切なものは欲しいものより先に来た」
ついにジンの名言が出るわけですが、これは「大切なもの」とは嫁の直子姫や自分の子供などの家族を表していて、「欲しいもの」はまだ見つかっていないと解釈する必要があります。
世界樹の話は暗黒大陸に繋がる新たな伏線でジンのハンターになった理由の伏線とは直接関係はありません。
ジン「わかったか。オレが欲しいもの(者)は今も昔も変わらない。目の前にない『何か』だ。」
これだとジンのハンターになった理由である家に帰れなくなった小さな女の子を見つけて家に帰してあげるという伏線が回収されてないようにみえます。
物と者が混在して、『本当にほしいもの(物)』なんてどうでもいいと、諦めるつもりなのかとすら伝わるセリフになっているのです。
コアラ(冨樫義博先生)の懺悔は嘘だったのかとすら考えさせられるわけです。
コアラ「苦しくても生きてみるよ」
コアラ「『精一杯やった』って死ぬ時思える様に」
だから連載を32巻で終わらせず、もう一度連載を再開したはずだと考えれるからです。
その答えが「目の前にない『何か』だ。」のセリフです。
「何か」とは「ナニカ」であり、すなわち暗黒大陸の5大厄災である「アイ」、すなわち「eye」であり、「目(め)」なのです。
13歳で新潟から連れ去られた「横田めぐみ」さん、すなわち「横田『め』ぐみ」さんとしっかりと繋がっていたのです。
さらにはメルエムが討ったマサドルディーゴが本物のディーゴ総帥として再登場したのにも意味がありました。
ジンがハンターになった理由のルルカ遺跡という王墓の発掘というのは13歳で新潟から連れ去られた「横田めぐみ」さんが北朝鮮で生きている事がわかった後に、遺骨を提示されて死亡したと嘘の公表があったのがかんけいしています。
実は横田めぐみさんには皇室(田布施システム)と王朝(李氏朝鮮王族)と血縁関係にある血筋だったのです。
ジンが真相を確かめようとした王墓の発掘には横田めぐみさんが関係していたのです。そして13歳で新潟から拉致された日本の女の子には過酷な運命が待っていました。
⇒ 金正恩と横田めぐみは息子と母親の親子関係だったという真相
シルバの会話
実はジンが言った「何か」に繋がる事を証明するセリフと描写がシルバとキルアの会話からもあります。
家族に幽閉された状態の巫女姿のナニカが初登場したときのシーンです。
HUNTER×HUNTERのコミック31巻「No.321 怪者」でのシルバのセリフです。
シルバ「あれは別の何処かからきた闇(ナニカ)だ。」
闇(ナニカ)はアイである事がわかり目(eye)で繋がったわけです。
この時の描写は奪われた同胞の緋の眼についてクラピカがレオリオに語るセリフともリンクします。
HUNTER×HUNTERのコミック1巻「No.007 それぞれの理由」でのセリフです。
クラピカ「うち捨てられた同胞の亡骸からは1つ残らず目が奪い去られていた。」
クラピカ「今でも暗い瞳が語りかけてくる”無念”だと。」
暗い瞳とシルバの闇(ナニカ)というのがしっかりと目で繋がっているわけです。
シルバに闇(ナニカ)と例えられたナニカも黒い瞳なわけです。
そしてジンのセリフ「目の前にない『何か』だ。」の「何か」に掛かって繋がるという事なんですね。
そしてゾルディック家の長男イルミはジンと対比描写がされてナニカと非常に関連付けされています。
まとめ
ジンの名言「大切なものはほしいものより先に来た」の本当の意味を考察によって読み解き、解説しました。
これははっきりいって絶対に普通に読んでてもわからない内容ですよね。
これぞ冨樫義博先生の読者への無茶振りなのでしょうか。汗。
ジンのゴンに対する最後のセリフも「物」と「者」で分けていると思います。
ジン「ほしいもの(物)より大切なもの(者)がきっとそっちにころがっている」
ここでは世界樹のてっぺんに巣を作っている家族が描かれているわけです。
欲しい物(金など)より大切な者(家族や仲間)がきっとそっちにころがっていると読み解けるわけです。
そしてジンのハンターになった理由である、迷子になった小さな女の子、すなわち13歳で新潟から連れ去れた横田めぐみさんを探す旅「何か(eye)を探す旅」はまだ終わってないという事です。
ハンターハンターはとんでもなく奥が深い作品ですよね。
ここまで読み解ける人はほとんどいないのではないでしょうか。でも私は覚醒者に宿りしアンサートーカーの力を使って考察を完成させました。
ゴンがカイト(メルエムの双子の妹)に謝った内容もこの伏線の回収に繋がっています。
ゴン「力が足りなかった。でも次はオレがカイトを護るよ」
メルエムの双子の妹はコムギやアルカのペルソナともいえます。
いろいろな意味が込められているというのは理解できるかと思います。そして横田めぐみさんを探し出して見つけ出し、家に帰してあげる伏線はジンがまだ続けているというお話です。
私はこの伏線を日本人の信念によって回収するために、IプランとIプロジェクトを作りました。ほんの少し自分の命を懸けれる人は協力してください。
協力者の募集も本格的に開始します。