ハンターハンターでいつの間にか大きな謎の1つになってしまったのがクラピカの性別が男か女という問題です。
普通はコミックの1巻から登場している主役級のキャラの性別がわからないとは不思議なんですけどね。
作者である冨樫義博先生は、ジャンプ本誌掲載のインタビューにて「予想以上に男性か女性か分からないキャラになってしまった」というコメントがあったようです。
このインタービューは実際あったと思うのですが、いつのジャンプが知りたいですね。
ちなみに私は当然の事のように男だろうと思っていました。
中性的な美少年という風に感じたわけでもなく、普通の少年に見えていたということです。
性別が男性だと思える理由
まず最初にクラピカが男だろうと思っていた私の固定観念での考え方を1つの例に出すとハンターハンターは少年マンガだという事です。
ある程度の例外はあったとして、男の子が少年漫画を読んで女の子が少女漫画を読むと昔は思ってました。
昭和世代ってそういう感じの人が多いかなと思います。
という事は少年漫画の主役級キャラという事で何も考えずに当然のごとくクラピカの性別は男だと思っていました。
幽遊白書の設定との類似点
ハンターハンターの作者の冨樫義博先生は幽遊白書という大ヒットした漫画も描いています。
幽遊白書とハンターハンターは主役級キャラの構成がかなりかぶっています。
- 浦飯幽助⇔ゴン
- 桑原和真⇔レオリオ
- 蔵馬⇔クラピカ
- 飛影⇔キルア
ハンターハンターを最初に読んだときは、なんかキャラ構成が幽遊白書と似ているなというか、むしろ同じだなと感じました。
蔵馬は知的で冷静な男性の美形キャラだったので、クラピカとも共通点があります。
あからさまに胸がない
性別があいまいなキャラが男性か女性かを見分ける1つの手段として胸があるかないかという見分け方があります。
クラピカは17歳なので女性であれば胸はある程度あってもおかしくありません。
ただ原作の中では全くそのような気配はありません。
という事で私の固定観念では当然のごとくですが、男だろうと思っていたわけです。
今の日本の若い子は食文化の欧米化と極度の貧困はなくなって身体的な発育状況は昭和の時代と比べて全く違ってきています。
でも冨樫義博先生はバリバリの昭和世代なので10代の頃の日本女性のイメージ的なものを想像してる可能性はあります。
ですので胸があるかないかだけで判断するのはまずいかもしれません。
21歳のメンチ
ハンター試験編で試験管として登場した若干21歳のメンチはかなり胸が大きかったわけです。
ネテロ会長のセリフで「チチでけーな」という心理描写があります。
クラピカは冨樫義博先生がリスペクトしているジブリ映画の「風の谷のナウシカ」に出てくる王蟲(おーむ)がモデルです。
ちなみにナウシカはかなり胸がありました。
胸に関しては何か意図して描いている可能性もあります。
ハンターハンターは対比描写がよくされている作品です。
豊乳に対しての貧乳が対比されたという可能性は・・・ないか。汗。
身長から考えると
クラピカの身長は公式の「ハンターズ・ガイド」では171cmとなっています。
日本人の男性としては普通くらいですよね。女性としては平均よりは高いです。
クラピカが日本人という事ではないのですが、日本の平均身長を調べてみると昔と比べて食文化が変わってかなり平均身長が伸びてきています。
1950年
30代男性の平均身長:160.3cm
30代女性の平均身長:148.9cm
2010年
30代男性の平均身長:171.5cm
30代女性の平均身長:158.3cm
この日本人の平均身長をあてはめるとクラピカは丁度日本人男性の平均身長となっています。
幻影旅団の女性
身長に関して性別が不明のクラピカと比べれる女性キャラはいるのかという事で調べました。
公式の「ハンターズ・ガイド」に掲載されている幻影旅団の女性の身長が下記です。
マチ:159cm
シズク:160cm
パクノダ:182cm
という事で日本人の女性の平均身長よりはかなり高い女性もハンターハンターの作品の中では描かれています。
日本人をベースにした平均的な身長は考慮されつつも、それ以外のキャラもいるので決め手にはならなかったわけです。
性別が女性だと思える理由
私はクラピカの性別は男だと思っていたわけですが、ネットでは性別議論がされているのを知り、作者である冨樫義博先生がわかりにくいキャラになってしまったとコメントするほどの状況です。
実際にどこが女性なのかというのをかなり調べました。
調べてみるとかなり女性っぽいです。
これは明らかに女性と思われても不思議はないという結果になったのですが、私自身もあれ?クラピカって女性なの?と思いはじめています。
自分の一人称
クラピカは自分の事を幼少期と心理描写の中では「オレ」といっていて、対外的に話す時は「ワタシ」と使い分けているようです。
俺(オレ)というのは基本的には男言葉です。
現実社会の男性も社会人は仕事などでは「ワタシ」と使う人がほとんどのはずです。後は「ボク」とかも使うと思います。
これはさすがにクラピカは男だからだと思うわけですが、女性でも「オレ」キャラはいます。
尾田栄一郎さんの作品の大人気漫画「ワンピース」のビッグマムとかは有名ですよね。
でも実は冨樫義博先生も女性の「オレ」キャラは作っていました。
幽遊白書に出てきた躯(むくろ)という女性妖怪の自分の一人称は「オレ」だったのです。
「風の谷のナウシカ」に登場するクシャナがモデルとなっている妖怪です。
悲惨で凄惨な過去を持っているという点ではクラピカと共通しています。
クロロとの会話と女装
クラピカは自分のせいでゴンとキルアが幻影旅団に捕まった際に、2人を取り戻すためにクロロを誘拐します。
その時にベーチタクルホテルの受付嬢に変装しています。
女装という言葉を使うとクラピカが男だという前提になりますね。汗。
変装する際にクラピカは元々ある程度髪の毛が長いので、カツラをかぶるならより長い髪の毛の方が自然なのかもしれません。
とはいえ命が懸かった緊迫した状況で性別を変えてまで変装をするのも疑問です。逆にそれが意外性を生むという計算もあるかもしれませんが、不自然にも思えます。
クロロはクラピカを見て女性と言っています。
HUNTER×HUNTERのコミック12巻「No.114 9月4日⑬」でレオリオが運転する車の中でのセリフです。
クロロ「いや、鎖野郎が女性だとは思わなかった。」
クラピカ「私がそういったのか?見た目に惑わされぬことだな。」
これは一見するとクロロが勘違いしたような会話にもとれます。
お互いに知的で頭脳派でもある2人ですが、年齢的な経験からもクロロの方が1枚上手な感じはします。
そのクロロが相手の性別を軽く見誤るかという疑問はあるわけです。
クロロの発言が合っているか、間違っているかでクラピカの回答の解釈は変わります。
クロロが合っていた場合は、「私が男性だといったのか?見た目に惑わされぬことだな。」とカツラを取って男性っぽい姿を見せたとも解釈が可能です。
クロロとクラピカの対比描写
ハンターハンターの作品の中でクロロとクラピカは対比描写で描かれています。
するとクロロとクラピカは「男」と「女」で性別での対比がされていても不思議はありません。
ピアスをしている
クロロは少し奇抜ともいえる独特のファッションをしています。
男性ですが特徴のあるピアスをしています。
一方でクラピカもピアスをしているんですよね。
クラピカは耳が髪の毛で隠れているのでピアスをしているのは普段はわかりません。
HUNTER×HUNTERのコミック1巻「No.007 それぞれの理由」でレオリオにハンターを目指す理由を自ら話している時の描写です。
HUNTER×HUNTERのコミック9巻「No.083 9月2日⑤」でウヴォーギンとの対決中の描写でピアスが描かれています。
復讐と仲間の眼を取り戻す事を誓った男がファッションに目をむけるかという疑問がでるわけです。
もしクラピカが女性であれば、人生を狂わされて復讐を誓った年頃の女の子のおしゃれもしたいという感情がピアスに表れたと考えれます。
後は母親の形見かもしれません。
もしクラピカが女性であれば、このおしゃれを非難する人はまずいないかなと思うわけです。
性別を間違っている
クロロはクラピカの事を鎖野郎が女性だとは思わなかったと言っています。
これが仮に合っていたとします。
するとクラピカがどう対比しているかですが、クラピカはセンリツの性別を間違っているんですよね。
HUNTER×HUNTERのコミック8巻「No.068 人体収集家の館②」にてセンリツに対して「彼」と言っています。
クラピカ「ちなみに彼も潜入者ではない」
センリツ「彼女よ失礼ね」
センリツは女性です。
クロロとクラピカの対比描写は逆になっている描写が多いです。
するとクロロのセリフは合っていて、クラピカは間違ったという対比が行われたと考察する事も可能なわけです。
クラピカはいつセンリツが女性と気づいたんでしょうかね。
海外版コミックの情報
ハンターハンターの海外版コミックのフランス語版1巻でのクラピカの形容詞は女性として扱われているようです。
という事でフランスではすくなくとも最初は明確に女性として扱われていたようです。
そしてよく議論されるのがハンターハンターのコミック14巻の表紙です。
クラピカが裸で描かれています。
胸は全く無いのですが、ゴリゴリした筋肉質っぽい体系ではありません。
この14巻の表紙が海外だと作品タイトルが表紙下でなく表紙の上に書かれているために腰周りが見える形になっています。
そして女性っぽいくびれが描かれているんですね。
身体の線は確実に女性っぽいわけです。
こちらが日本版の表紙です。
くびれが見えない構成になっています。
ゼンジのセリフ
ハンターハンターのヨークシン編でクラピカにやたらと絡んできた十老頭直径組頭のゼンジというスキンヘッドのマフィアがいました。
HUNTER×HUNTERのコミック11巻「No.100 9月3日⑯」にて幻影旅団の偽の死体が見つかった後にゼンジがクラピカに言ったセリフです。
ゼンジ「占い女のケツにひっついとけボゲがよ」
ゼンジ「それとも点数稼ぎに失敗してガックリ萎びているインチキ野郎のアレでもしゃぶるか?」
ゼンジがクラピカを女っぽい男と見ていたか、女性として見ていたかがポイントとなります。
最初のセリフはボディーガードとしてネオン=ノストラードの金魚のフンをしておけという事ですが、金魚のフンのような人とはどちらかというと女性が女性の後ろをついて回る時に使われやすい言葉の気がします。
もう一方のセリフはネオンの父であるライト=ノストラードに身体の関係を持って慰めてあげろという事を言っているわけです。
どこまで皮肉を言っているかという所なんですが、クラピカが女性の方が納得しやすいセリフではあります。
ハンター協会の女性の割合
クラピカが受けたハンター試験では試験管に女性のメンチがいました。
十二支んには女性が元々4人いました。
十二支んだけみると女性の割合は高いです。
1/3という事になります。
一方でクラピカが287期ハンター試験に受かった時の人数は7名でした。
次の年はキルアが1人だけ受かりました。
もしクラピカが男性なら2年連続で女性ハンターは0という事になります。
ハンター協会全体としてみるとクラピカが女性の方が割合的な釣り合いが取れそうなんですよね。
とはいえクラピカが女性だと十二支んは女性が5名になってかなり女性率が増えますね。
気になる描写
HUNTER×HUNTERのコミック1巻「No.002 嵐の出会い」の最後に描かれているクラピカのスケッチ風の絵はどうみても女性っぽいです。
口元がおちょぼ口っぽくなっていて美人さんに描かれています。
この描写は美少年と見る事は難しく、女性に見えてしまいます。
HUNTER×HUNTERのコミック33巻「No.350 王子」でカキン帝国の王子に護衛として応募する6人が描かれている描写があります。
- クラピカ
- ビスケ
- センリツ
- バショウ
- ハンゾー
- イズナビ
左ページの描写に女性を集めているという可能性があるわけです。
そうすると右ページは男性を固めて描いたという事になります。
まとめ
ハンターハンターの作品で議論が激しい話題の1つであるクラピカの性別について考察してみました。
最初はどう考えても男性だろうと思っていたわけですが、調べてみると女性の方がしっくりくるなと思います。
その場合、クラピカは女性である事を隠すというか、そう見えないように振舞っているはずです。
ネオンの護衛、ワブルの護衛と娘に対するボディーガード役をしているわけで、クラピカも娘だったという事なんでしょうかね。
謎は残りますが、もしクラピカが女性の場合は実はさらしを巻いていたとかの設定で、どこかで胸が強調される描写が突然発生するかもしれませんね。
性別が明らかになる時を楽しみにしたいと思います。